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​専門職としての詳しい経歴(竹内冬彦)​

私が専門職として従事してきた業務とその成果を、自己紹介と「自分をディスカウントしない練習」を兼ねて、まとめてみました。

苦手だったことや途中までになってしまったことも多々ありますが、どれも大切な思い出です。

◆財団法人時代(平成18~23年度)

愛媛県南部にある財団法人で、精神保健福祉士として働きました。

その法人は複数の精神科病院を運営する一方で先進的な取り組みも次々と行っていました。

私は当事者の地域生活を支援する部署に所属し、以下の業務や自主的な活動に、ほぼすべて同時並行で取り組みました。

〈就労支援〉

  • 「訪問型個別就労支援」のチームメンバーとして、就労準備グループの運営から企業への求人開拓、働く現場でのフォローまでの総合的な支援を行いました。在職中、精神障害を持つ方を延べ30名以上担当しました。これは日本におけるIPS(Individual Placement and Support=個別就労支援)のパイロット版のようなものです。障害者総合支援法の成立以前の、「精神障害者の一般就労」が非常に困難だった時代であり、しかも有効求人倍率0.6という過疎地での挑戦でしたが、自身が企業開拓したケースでは、約3年間で4名の一般就労を実現しました。

  • 第1号職場適応援助者(ジョブコーチ)として愛媛県南部全域を担当し、働く障害者と企業の双方を支援しました。一時、同地域ただ一人のジョブコーチとして稼働していました。短い稼働期間でしたが5名の集中支援(実習~就職直後)を担当し、80%が職場定着しました。

  • 試行的だった「訪問型個別就労支援」の実績をまとめて県にプレゼンし、永続的な就労支援機関である「障害者就業・生活支援センター」事業を法人が受託することに貢献しました。個別就労支援の担当が私だけになってしまった時期があった中、先駆的な就労支援の灯を消さず、現在の「南予圏域障害者就業・生活支援センターきら」にバトンをつなぐことができました。

  • 平成20年度、愛媛県労働局より「精神障害者就職サポーター」を委嘱され、ハローワーク宇和島に出向いて相談活動を行いました。

  • 所属法人の母体である精神科病院初の試みとして精神障害のある方5名を直接雇用するにあたり、その支援を担当しました。

〈相談支援〉

  • 障害者自立支援法の施行にともない、「障害者相談支援事業所」の立ち上げと、旧・精神障害者地域生活支援センターからのケース移管を担当しました。以後、1市2町を対象に相談支援専門員として延べ50ケース以上を担当しました。

  • 宇和島市地域自立支援協議会の立ち上げに参画しました。

 

〈居住支援〉

  • 住宅入居等支援事業(居住サポート事業)の実施体制を構築しました。民間保証会社と行政との協定締結をコーディネートし、精神障害を持つ方がアパートを借りる際の懸案であった家賃債務保証のスキームを確立しました。また、オンコールによる24時間体制の生活支援も実施しました。

  • 愛媛県宅地建物取引業協会宇和島支部さん(当時)と協力し、約20名の精神障害者の住まい(民間アパート)を確保しました。また、訪問中心の生活支援によって、在職中の担当ケースの再入院ゼロも実現しました。

  • 仲間とNPO法人を立ち上げ、精神障害を持つ方のための共同住居や居室を運営しました。

  • 地域自立支援協議会への「居住福祉部会」設置を実現し、その運営にあたりました。

 

〈退院促進・地域移行支援〉

  • 法人が厚生労働省より2カ年度にわたり獲得した研究費を活用して、長期入院患者さんが退院し地域で暮らすための諸条件を仲間たちとともに明らかにしました。旧市町単位での巡回ワークショップの運営や報告書の作成、厚生労働省での報告を担当しました。

  • 松山市にて足掛け3年・約15回にわたり勉強会を開催し、事務局として運営にあたりました。最終的に県内全域から医療福祉関係者や宅建業者が50名以上参加する規模になり、延べ参加者は200名を超えました。

  • 県が地域移行支援事業を実施するにあたり、県下唯一の民間委託先として所属部署が選定されました。

  • 地域移行推進員として精神科病院へ働きかけを行いました。1年間の支援で、担当した長期入院患者さん5名が退院し地域で新生活を始めました。

〈居場所づくり〉

  • 「精神障害者地域生活支援センター」と「障害者地域活動支援センター」(障害者自立支援法施行後)の運営スタッフとして働きました。各種プログラムの企画運営や広報誌の編集(毎月500部以上発行)等を担当しました。

  • 地域移行支援の研究事業から発展させ、市内の2小学校区の民生児童委員協議会の協力のもと、啓発活動や、精神障害を持つ方と地域住民との食事会を開催しました。

  • 上記のNPO法人で商店街の空き店舗を借り上げ、誰でも立ち寄れるサロンを開設し、精神障害を持つ方がホスト役として活動できるようにしました。翌年度より地域住民とともに新たなサロン「スペースゆう」を開設、その「初代事務局長」のような役回りを務めました。

 

〈ピアサポート〉

  • 平成22年度、まだ研究事業段階であった「精神障害者ピアサポーター養成研修」千葉会場に愛媛県内の支援者としてただ一人参加しました。

  • 平成23年度、当事者が県外研修に参加できるよう予算獲得と調整を行い、随行しました(大分県中津市、北海道浦河町)。

  • 平成23年度、全国からピアサポーターやピアスタッフを招き「ピア交流会」を開催、予算確保と企画運営を担当しました。

 

〈講義・講演等〉

  • 平成19年度 南予圏域こころの健康フェスティバル(シンポジストとして登壇)

  • 平成20年度 八幡浜圏域地域移行推進協議会(精神障害者の居住支援について)

  • 平成20年度 西予市精神保健ボランティア講座(地域活動支援センターについて)

  • 平成21年度 宇和島市精神障害者家族教室(精神障害者の居住支援について)

  • 平成22年度 愛媛女子短期大学ボランティアゼミにて同僚と2コマ講義(ボランティアについて)

  • 平成23年度 愛媛県精神保健ボランティア連絡協議会総会(地域移行支援について)

 

〈研究発表〉

  • 『精神障害者の居住確保支援に向けた実践』平成19年度居住確保支援研究会(鎌倉市)にて

  • 『精神障がい者の居住問題―「社会的入院」と地域移行』平成21年度日本居住福祉学会大会(名古屋市)にて

 

〈寄稿〉

 

〈その他〉

  • 宇和島市精神保健ボランティア講座の十数年ぶりの再開に向け、現場レベルでの調整を担当しました。

  • 部署の業務として、西予市内の2つの作業所の運営委員会に参画しました。

  • 平成22年度の介護支援専門員実務研修受講試験に合格しました。

 

〈主な研修〉

  • 平成18年 NCI(Nonviolent Crisis Intervention=非暴力的危機介入)修了(職場の初任者研修として)

  • 平成18年 SST(社会生活技能訓練)初級 修了

  • 平成19年度 愛媛県相談支援従事者初任者研修 修了

  • 平成19年度 独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構 職場適応援助者養成研修 修了

  • 平成19年度 愛媛県相談支援従事者現任研修 修了

  • 平成21年  MHA Village(カリフォルニア州ロングビーチ市)にて地域精神保健に関する集中トレーニング(3日間)を修了

  • 平成22年度 愛媛県サービス管理責任者研修(地域生活/知的・精神)修了

  • 平成23年度 愛媛県サービス管理責任者研修(就労)修了

 

 

◆作業所時代(平成24・25年度)

愛知県内の、精神障害者家族会が運営する作業所(就労継続支援B型事業所)で働きました。

 

〈就労支援〉

  • サービス管理責任者として全利用者の個別支援計画の作成を担当しました。

  • 平成25年度は、上記に加え施設管理者(施設長)と法人理事も兼務しました。

  • 新規作業受注による収益増、利用者増、利用者の時間あたり工賃20%増を実現しました。

  • 従たる事業所(精神障害を持つ方の働く食堂)の立ち上げにも参画し、軌道に載せました。

 

〈相談支援〉

  • 就労支援の事業所ではありましたが、地域の相談員が手薄だったことから、可能な限り訪問をして利用者の生活支援を行いました。

 

〈委員〉

  • 平成24年度 市より障害者計画策定委員の委嘱を受けました。

 

〈主な研修〉

  • 平成24年 WRAP(元気回復行動プラン)集中クラス 修了

  • 平成24年度 精神保健福祉士実習指導者講習会 修了

 

 

◆ひきこもり相談員時代(平成26年度)

特定非営利活動法人なでしこの会で有期雇用の相談員として働きました。

 

〈相談支援〉

  • 唯一の福祉士相談員として、約50家族の定期面接および訪問支援や、20名ほどの当事者の相談支援を行いました(詳細をまとめてこちらの本に寄稿しました)。

 

〈居場所づくり〉

  • 管理者として、ひきこもり当事者や家族の居場所の運営にあたりました。在職中に延べ1,500名ほどの利用がありました。

 

〈講義・講演等〉

  • 「家族が日々の生活の中でできること」半田保健所家族教室

  • 「なでしこの会の支援の到達点と課題」日本福祉大学・知多市社協・なでしこの会合同企画シンポジウム

 

 

◆障害者基幹相談支援センター時代(平成27~29年度)

愛知県内の市町の設置する「基幹相談支援センター」で相談支援専門員として働きました。

 

〈相談支援〉

  • 基幹相談支援センターの相談支援専門員として、複雑な課題を抱える個人・家庭を延べ40ケース以上担当しました。

  • 地域自立支援協議会の運営も担当しました。

  • 基幹相談支援センター事業の受託法人変更にともない、法人間でのケース移管作業を行いました。

  • 地域自立支援協議会内に地域移行部会を立ち上げ、地域移行支援を行う機運を作りました。

 

〈研修〉

平成27年度 愛知県障害支援区分認定調査員研修 修了

平成27年度 愛知県相談支援従事者初任者研修 修了

 

 

◆海外編(平成28年度)

5月から12月まで仕事を離れ、国内外を旅しながら以下のことをしていました。

 

〈研修〉

  • オープンダイアローグネットワークジャパン主催「Open Dialogue Workshop」修了(東京にて)

  • マウントサイナイ病院(トロント)にて「The Community Mental Health Workshop」修了

 

〈語学留学〉

  • Face to Face Language and Culture School(フィリピン)にて8週間のESL(第二言語としての英語)コースを修了

  • 同校にて6週間のIELTS対策コースを修了

 

〈受験等〉

  • IELTSアカデミックモジュール(留学等に使われる国際的な英語力検定)にてバンドスコア6.5取得

 

◆その後(平成29年度~平成30年夏)

この相談室を開く準備をしながら以下のことを行いました。

 

〈受験等〉

  • 平成29年 ポリ応用科学大学(フィンランド)看護学部を受験し合格

〈研修等〉

  • 平成29年 ダイアローグ実践研究所(DPI)主催「アンティシペーションダイアローグ導入編〈早期ダイアローグ〉ワークショップ」修了(東京にて)

  • 平成30年 宇和島高等技術専門校 介護ヘルパー科 修了

  • 平成30年 愛媛県介護職員初任者研修 修了

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